「副業したいけど、うちの会社は副業禁止しているからなー」
「サラリーマンは確定申告しておけば副業がバレないっていうのはよくネットに書いてあるけど、やっぱりリスクが大き過ぎるかな?」
「本当に大丈夫かな、、、」
周りのサラリーマンは副業始めているのに、あと一歩、会社の存在がネックとなり副業に踏み出せない。
おそらくこういった方は多いかと思いますし、これから更に増えていくかと思います。
筆者もそうでした。
今回は、筆者が実際に役所を訪れ、サラリーマンでも確定申告などの手続きを怠らなければ会社に副業がバレないのかを聞いてきましたので、その回答をこちらでご紹介して行きます。
なお、筆者は地方都市在住のサラリーマンのため、あくまで地方都市の某市役所での回答となります。
おそらく、役所ごとに大きく回答が異なることはないかとは思いますが、不安な方はご自身がお住まいの役所に問い合わせてみてください。
- 1 おさらい|確定申告とは?
- 2 ネットに出回っている、サラリーマンの副業が”バレない方法”は正しいのか?
- 3 1.副業サラリーマンの悩み:役所や税務署への申請は毎年行うべき?
- 4 2.副業サラリーマンの悩み:どうしたら会社にバレない?
- 5 3.副業サラリーマンの悩み:普通徴収にすれば絶対にバレない?
- 6 4.副業サラリーマンの悩み:申請が課税対象として認められなかったら?
- 7 5.副業サラリーマンの悩み:ふるさと納税で気をつけることはある?
- 8 6.副業サラリーマンの悩み:市役所での手続きをしたうえで確定申告をしないといけないの?
- 9 7.副業サラリーマンの悩み:雑所得が20万円を超えない場合でも手続きは必要?
- 10 8.副業サラリーマンの悩み:雑所得の集計期間は?
- 11 9.副業サラリーマンの悩み:住民税を普通徴収に切り替えられるタイミングは?
- 12 10.副業サラリーマンの悩み:個人で納税するために用意すべきものは?
- 13 11.副業サラリーマンの悩み:雑所得の内訳はどうやって証明するの?
- 14 12.副業サラリーマンの悩み:経費の線引きってどこから?
- 15 13.副業サラリーマンの悩み:絶対にバレない方法はあるの?
- 16 まとめ
- 17 最後に
おさらい|確定申告とは?
今回は、普段サラリーマンをしていて始めて確定申告を行う方もいらっしゃるかと思うので、そもそも確定申告とはどのような行為か?について簡単にお答えします。
確定申告とは、「所得にかかる税金(所得税及び復興特別所得税)の額を計算して、税金を支払うための手続き」を指します。
1/1〜12/31の1年間の所得を基に計算されます。
計算された金額を基に、2〜3月にかけて申告・納税期間が設けられ、期日内に申告・納税を行います。
確定申告を怠った場合は、罰則として超過料金を支払う必要があるものの、人によっては確定申告をすることで納めすぎた金額が還付金として戻ってくる場合もあります。
確定申告と年末調整の違いは?
年末調整とは、「会社から支給される給与から、もともと天引きされている所得税の過不足の計算をして調整する手続き」を指します。
サラリーマンの方は毎年年末になると、年末調整に関する書類が届くのでお分かりかと思いますが、12月の給与支払い時に精算されます。
毎月の給与からは所得税が天引きされていますが、そのままだと生命保険の保険料控除などが反映されていないので、個々人で調整を行う必要があるのです。
その差分を年末調整によって、徴収される・戻ってくる(還付)という仕組みになっているわけです。
本来、サラリーマンの方は年末調整を行なっていれば確定申告が免除されるのですが、それはあくまで「本業の会社で発生した所得税の処理」が済んでいるという状態なので、副業で収入を得た場合には自分でも確定申告を行わなければならないのです。
確定申告は副業で収益が発生しているサラリーマンが、会社にバレないために行う必須の作業です。
※もちろん、本来は正しい金額を納税するための仕組みです
ネットに出回っている、サラリーマンの副業が”バレない方法”は正しいのか?
まず結論からお伝えすると、
筆者自身が市役所(市民税課)の職員さんにお尋ねしたところ、
ネット上に記載されている確定申告の情報は「概ね」正しかったかと思います。
副業をしながらサラリーマンを続けていきたい想いがある筆者としては、市役所の職員さんにお尋ねして丁寧にご回答いただけたことで、不安の99%は取り除かれました。
ここからは、副業がバレないかビクビクと怯えていた私が、初めて確定申告をするにあたって、気になった疑問の回答をご紹介します。
1.副業サラリーマンの悩み:役所や税務署への申請は毎年行うべき?

そもそも確定申告って一度しておけばOKなんですか?
過去に、雑所得を普通徴収に切り替えを行なっている場合は、来年度以降は変更しなくても普通徴収の状態になっていますか?
それとも毎年市役所や税務署に申請にしないといけませんか?

どんな手続きを行なっても、必ず副収入が発生している限りは毎年申請が必要です。
もし、怠ると会社にバレてしまいますよ。
2.副業サラリーマンの悩み:どうしたら会社にバレない?

私はサラリーマンなのですが、会社に内緒でいくつかの副業を行なっています。
自身でサイトを立ち上げたりしていて、広告収入を得ているんですけど、副業による雑所得があることを会社にバレるとまずいんです、、、
給与所得分の住民税は今までどおり天引きされる特別徴収で良いと思うんですけど、副収入の分に関してはどうしたら良いですか?

そのためには、「特別徴収」から「普通徴収」に切り替えれば、雑所得分を切り離して個人で納税出来ますよ。
雑所得分を個人で納税する方法については、必要書類の「普通徴収」という欄に「○」を付けるだけです。
また、手続きを行う際には、職員にしっかりと「雑所得があるけど会社にバレないようにしたい」という旨を伝えてください。おそらく、そのほうがスムーズにことが進むかと思います。
3.副業サラリーマンの悩み:普通徴収にすれば絶対にバレない?


会社には決定した「納税額の数字」しか届かないので、あなたが副業をしていることはわかりません。、、、しかし、100%とバレないかと言われると、そこまでは言い切れないのが現状です。
それは、あなたの申請が課税対象として認められなかった場合に、雑所得がそのまま普通徴収ではなく特別徴収として扱われる可能性があるためです。また、会社に届いてあなたに手渡されるはずの「特別徴収額の決定又は変更通知書」を会社側が見てしまうことで副業の存在がバレてしまいます。通常は、この書類は封がされているため会社が開封することは絶対にあり得ないのですが、会社が見てしまうことも100%ないとは言い切れません。
こればっかりはモラルの問題です、、、
あなたの会社の方が変な行動を起こさないことを祈るばかりです、、、
4.副業サラリーマンの悩み:申請が課税対象として認められなかったら?

もし僕の申請が課税対象として認められなかった場合は、住民税の額が変わってしまうので、何らかの雑所得があることに気づいてしまいますよね?
そういう場合でもバレないための対策方法はありますか?

会社から住民税額の変動について指摘されたら「確定申告をしたため」とハッキリ答えてしまって問題ありません。
確定申告の理由を尋ねられた場合は、「ふるさと納税をしたため」と答えれば問題ありません。
5.副業サラリーマンの悩み:ふるさと納税で気をつけることはある?

その場合、気をつけることや、やらないといけないことは何かありますか?

また、ふるさと納税を行う際に納税方法として「ワンストップ特例制度を使わない」を選択をする必要があります。
これだけ覚えておけば問題ありませんよ。
利用後に登録住所に受領書が届くかと思うので、源泉徴収票を持って税務署に行き、確定申告を行なってくださいね。
6.副業サラリーマンの悩み:市役所での手続きをしたうえで確定申告をしないといけないの?


確定申告の際に「特別徴収」から「普通徴収」に切り替えるだけで問題ありません。
その際に対応してくれる職員に対して「副業の雑収入を会社にバレたくない」と伝えておくこともより、バレないためのリスクヘッジになるでしょう。
7.副業サラリーマンの悩み:雑所得が20万円を超えない場合でも手続きは必要?


そのため、雑所得が20万円超えない場合は、確定申告をせずに住民税の支払いのみ行なってください。
しかし、ネットに関する副業など、収入を証明する書類が無いケースは線引きが曖昧なので黙認されていると言う事実もあります。
不安な方は、その都度問い合わせてみることをおすすめします。
8.副業サラリーマンの悩み:雑所得の集計期間は?


その為、12月に発生して、翌年の1月に振り込まれる分も含みます。
売上が12月に確定した分についてはその年の雑所得に含める必要があるので、ここは注意が必要ですね。
9.副業サラリーマンの悩み:住民税を普通徴収に切り替えられるタイミングは?

住民税を普通徴収に切り替えられるタイミングはいつですか?

住民税の納税方法の変更手続きは各自治体でも多少異なる場合があるので、
不安であれば事前に問い合わせてみてください。
10.副業サラリーマンの悩み:個人で納税するために用意すべきものは?


以下が、あれば確実に手続きできますよ。
①免許証
②マイナンバー通知カード(住民票でもOK)
③印鑑
④雑収入の証明書
⑤勤め先の源泉徴収票
⑥経費として落とせそうなもの領収書
自治体によって多少異なる場合があるそうですが、上記を準備しておけば確実です。
11.副業サラリーマンの悩み:雑所得の内訳はどうやって証明するの?


もし、税務署から指摘があった場合は、雑所得の内訳が答えられれば大丈夫です。
12.副業サラリーマンの悩み:経費の線引きってどこから?

スマホやPCを使用している場合は、通信量や端末代もかかりますよね?

おっしゃる通り、特にインターネットを使用しているものは、まだ線引きが曖昧なんです。
一概にどれが認められると答えることは難しいですね。
仕事とプライベートでおおよそどれくらいの割合で使用するのか、
比率を算出しておくと申請の際に楽ですよ。
例えば、1日のスマホ使用については、
・仕事:8時間
・プライベート:16時間
など。もちろん、プライベートの時間に仕事をすることもあるでしょうし、その逆も考えられます。
ただ、大まかでも良いので、こちら側で比率を算出しておくことで、
後々の追加課税が発生するリスクを下げることができるでしょう。
とはいえ、税理士さんと話し合うのがベストですが、、、
まあ、基本的には「副収入を得るために発生した費用」と考えておいてください。
サラリーマンの方全員が税理士をつけることは難しいかもしれませんが、副業でたくさん枷でいる人であれば、一度税理士に相談してみることをおすすめします。
13.副業サラリーマンの悩み:絶対にバレない方法はあるの?

やはり、手続きや処理をするのも人間なので、100%バレない方法はないのでしょうか?

う〜ん、、、職員も人間なので絶対とは言い切ることができないんですよね、、、
どうしても不安であれば、確定申告が約1ヶ月後に、
「賦課(ふか)データは出来上がりましたか?」と確認をしてみてください。
もし出来ていたら「給与の特別徴収分には雑所得が分類されていますか?。」
と確認してみてください。
まとめ
いかがでししたか?
再度、今回の疑問をまとめてみましょう。
サラリーマンの副業が会社にバレないようにするためには、どうすればよかったでしょうか?
以下が、あれば確実です。
・免許証
・マイナンバー通知カード(住民票でもOK)
・印鑑
・雑収入の証明書
・勤め先の源泉徴収票
・経費として落とせそうなもの領収書
基本的には「副収入を得るために発生した費用」と考えてOKですが、インターネットに関する費用などは線引きが曖昧です。

そもそも年に1度しかない貴重なイベント(笑)だから、
記事をブックマークしておいて、時期がきたら見直すくらいがちょうど良いかもね。
最後に
冒頭に、市役所に質問をすることで、不安の99%は取り除かれたとお伝えしましたが、残りの1%が解消できませんでした。
その1%は何かというと、
「絶対にバレない保証はないこと」
です。
市役所の職員さんの回答にもありましたが、そもそもどれだけ対策をしても、
バレない可能性が100%になることはありません。
我々、納税者側でコントロールできることには限界があります。
しかし、副業を始めたい皆さんは何らかの理由で「もっと収入が欲しい」からこそ悩んでいるのだと思います。
稼いでいる人でリスクをとっていない人はいません。
そもそも、法律違反を犯している訳ではありませんし、プライベートを干渉される筋合いはありません。
「自分はバレないように副業をするのは難しいな、、、」
と思って悩んでしまうくらいなら、副業なんてせずに本業で稼げるように頑張りましょう。
このままサラリーマンを続けても、自身が満足するだけの収入を得られないのであれば、今すぐ行動に移すべきです。
あくまで自己責任ではありますが、筆者としてはせっかく芽生えた「稼がなきゃ!」という気持ちを無駄にしないためにも今すぐ副業を始めることをおすすめします。
もし、「不安が残るな~」という方は、税理士ドットコムを使って、相談してみてください。
値段はリーズナブルですし、問い合わせるだけなら無料です。
初めてかつ、個人の相談でも丁寧に対応してくれる方はたくさんいますよ。